2008年05月30日

こぶしについて考えてみる

随分間が空きましたが・・・(苦笑)

前回記事の補足ですが、
淡谷先生ご自身は「演歌」というものが大嫌いでして、
演歌のブルースというひとくくりでまとめたのはちょっとマズかったですね。
日本の楽曲で「○○ブルース」と名の付くものが多いのは主に演歌の世界ですが
その起源を訪ねてゆくと「別れのブルース」に行きついてしまうので
ああいう書き方になったのですが、淡谷先生はあくまで歌謡曲を歌い、
演歌を歌っているという意識はお持ちでなかったわけですから、
切り離して考えるのが筋というものでした。

改めてここに訂正とお詫び申し上げます。


さて、今回は歌における「こぶし」というものについてちょっと考えてみたいと思います。

「こぶし」というものはもっぱら演歌における歌唱法のひとつだと
認識されていると思いますが、僕の解釈はちょっと違っていて
およそあらゆるポピュラーミュージックつまり、大衆音楽に存在するものだと考えています。

僕なりの見解を述べさせていただきますと、
楽曲を譜面に起こしたときに主旋律として記されているものを「大節」
楽譜には記載されていないが歌い手がその主旋律部分を独自の解釈と
歌唱法で表現する節回しを「小節(こぶし)」
としたらどうだろう?というものです。

あくまで主旋律である「大節」というものがあるなら、それに対応して
存在するのが「小節(こぶし)」ではないかという僕なりの仮説です。
そういう捉え方をすれば、何も演歌に限らず歌い手の度量次第で
自由に表現出来る部分は全て「こぶし」ということになります。
ヴィブラートしかり、小さな音程のアップ・ダウンしかり、前ノリ後ノリしかり・・・。

大衆音楽と書きましたが、オペラなどのアリアでもこうした例は見受けられる
ものだと思います。
楽譜に忠実に演じる歌い手さんもいれば、思い切りタメて一気にクライマックスを
盛り上げる歌い手さんもいます。

もしも「こぶし」と言うものが無かったら全ての歌モノが童謡や
ウィーン少年少女合唱団みたいになっちゃうんじゃないかとさえ思います。
音楽を指導する先生方の中にはこういう「こぶし」を嫌う方が多々いらっしゃいます。
楽譜至上主義といいますか、楽譜を正確になぞらえていかないとダメというわけです。
リズム・メロディ・ハーモニーという音楽の三要素だけをとらえれば確かに「こぶし」は邪道かも知れません。
が、しかし、音楽の「味付け」だとか「色」や「香り」という部分を演出するのに
「こぶし」というものは欠かせないスパイス的な役割を果たしているんじゃないかなと思うわけです。

これは何も歌だけに限ったことではありません。
例えばギターでひとつの音を出そうとします。

1.そのままポロンと音を出す場合

2.チョーキング(ベンド)して音を出す場合

3.グリッサンドして音を出す場合

4.ハンマリング・オン(プリング・オフ)して音を出す場合

ちょっと考えてもこれだけの方法があります。さらにその音を

A.ピックで弾いて出す場合

B.指で弾いて(チョッパーも含む)出す場合

C.コインやバイオリンの弓などを使って出す場合

D.直接弾かずに、ボディを叩いて共鳴させて出す場合

E.フィードバックによる共鳴で出す場合

・・・などなど色んな音の出し方があると思いますし、その音の出し方は
演じ手が自由に表現できる、個性を発揮できる部分でもあると思います。
ただし、楽曲のテーマから離れてしまっては意味がありませんが・・・(笑)

声というものは指紋と同じく一人ひとり違うものを持って生まれてきます。
声の質そのものを変えることは出来ないと思いますが、自分の生まれ持った声に
色んな表情を付けることはいくらでも可能だと思います。

僕は自分の声を録音したテープを初めて聞いたときにひどくガッカリし、
好きな楽曲を歌っては自分の音域の無さにさらにガッカリし、
それ以来歌うことに対して相当なトラウマがありました。
自分の声質を変えようとあれこれ試し、ミュージシャンがインタビューで答える、
「酒とタバコで喉が潰れてこんな声になった」
「サッカーで鼻の骨を折ってこんな声になった」
なんてえ話を鵜呑みにしていたんですから大笑いです。
喉が潰れていてあんな高い声が出るわけないですよね(笑)

そういう呪縛から完全に開放されたわけでもなく、今でも自分の声には
コンプレックスをもっていますが、物まねをやりだしてからは少しずつ
歌に対する見方が変わってきたのも事実です。
歌い方を工夫して、歌いやすい楽曲を選べば自分の声を活かす方法もある
ということに気づいたからです。
・・・随分時間がかかりましたが(爆)


今後、まだまだ「自分の作った楽曲が自分で歌えない」(核爆)などという
問題点は残ってますが、とりあえず「歌」というものに
もうちょいかかわっていこうかと思う次第です。












posted by 地味・・・偏 at 02:50| Comment(8) | TrackBack(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
レポ待ってました!!!(爆)
大節!小節!ウマイ表現ですねぇ〜〜〜
Posted by かんたろう at 2008年05月30日 07:04
★かんたろうさん

お待たせいたしました(笑)!

実は「こぶし」に対して、はっきりとした定義が無かったので
こういう解釈も成り立つんじゃないかと思って書きました。

Posted by 地味・・・偏 at 2008年05月30日 10:41
こぶしを上手く回せなかった人が、一度コツをつかむと、今度はこぶしを回さずにはいられなくなった・・・という話を以前聞いたことが・・・(笑)

Posted by toshi at 2008年05月31日 08:54
★toshiさん

僕も中学生の頃覚えたチョーキングを今でも使いたくて使いたくて仕方が無いです(笑)

こぶしをネタにしたコントでは植木等さんの「函館の女」が秀逸でした♪
Posted by 地味…偏 at 2008年05月31日 09:37
こぶしは握るモノだと思ってました(ぉぃ)
Posted by か at 2008年06月05日 10:35
★か さん

ぉお、そういえば!
握った後でぶん回すんでしたね(笑)
Posted by 地味・・・偏 at 2008年06月05日 19:52
こぶしは花だと思ってました(ぉぃ)
Posted by gym at 2008年06月09日 01:32
★gymさん

こぶし咲くあの丘北国の〜♪(笑)
Posted by 地味・・・偏 at 2008年06月09日 21:07
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